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共和病院について

内視鏡検査について

胃内視鏡検査

当院では胃内視鏡検査に経鼻内視鏡を導入しています。
経鼻内視鏡は極細の内視鏡を鼻から挿入する検査で、胃カメラの難点である「嘔吐反射(えずき)」が起きにくいこと、検査中も会話ができるので、検査中に医師やスタッフとコミュニケーションが可能となるなど大きなメリットがあります。検査の際、鼻の痛みを和らげるように前準備(前処置)に15分ほどかかりますが、受付から30~40分程度で検査は終了します。麻酔に用いる薬が少量であるため、体への負担も少なく、通常検査終了後30~60分で水を飲んだり食事をしたり、車を運転することもできます。一方で細いために治療に適さない部分や鼻からの挿入が難しい方もいらっしゃるので、通常の胃カメラとどちらを選択するか患者さまの状態にあわせて対応させていただきます。
スタッフは経験豊富な内視鏡専門医と、内視鏡技師と看護師が専従し、的確且つ安全安心安楽な検査に努めております。
内視鏡機器は洗浄、消毒に関するガイドラインに基づき、検査ごとに高水準消毒で洗浄をおこなっています。検査で使用する処置具につきましても徹底した衛生管理を行っています。

当院では、内視鏡検査の時の痛みや不安を和らげるよう[鎮静剤・鎮痛剤]を使用することもできます。お気軽にご相談ください。

経鼻内視鏡検査

1人1人の患者さまにかかる時間が多少長くなることから、救急病院において、一般的には積極的に行われない傾向にありますが、当院では少しでも楽に検査を受けていただけるよう経鼻内視鏡を取り入れています。
鼻からの内視鏡は鼻腔(びくう)へスプレーをして粘膜の腫れや出血を予防し、ゼリー状の局所麻酔を流し込んで局部麻酔を行います。
検査の際、鼻の痛みがないように前準備(前処置)に15分ほどかかりますが、受付から30~40分程度で検査は終了します。

苦痛が少ない

6鉛筆よりも細い極細内視鏡(約6mm)は、鼻から挿入することができ、検査中の苦痛が経口より少なくなります。非常に細いですが、生検も可能です。
鼻茸・鼻中隔湾曲症(鼻の骨が曲がっている)・鼻腔の狭い方・鼻出血の可能性が高い方などは、鼻からの挿入が難しい場合もあります。

嘔吐反射(えずき)が起きにくい

舌のつけ根や、のどに触れることも少ないので、嘔吐反射(えずき)は起きにくいです。

会話が出来る

検査中も会話が可能です。
麻酔に用いる薬が少量であるため、体への負担も少なく、通常検査終了後30~60分で水を飲んだり食事をしたり、車を運転することもできます。

大腸の病気と内視鏡検査

腸は消化・吸収と体に溜まった老廃物を排泄する機能に加えて、病原菌やウイルスから身を守るための免疫機能も全身の60%以上が集中している器官であり、全身の健康と密接な関係があります。腸の働きが悪化すると全身の健康も悪化していく危険があります。特に食生活の西洋化に伴い、近年、大腸の病気は増加傾向にあります。大腸がんは女性では死亡数の一番多いがんであり、男性でも3位となっています。大腸がん以外にも潰瘍性大腸炎、クローン病といった炎症性腸疾患や虚血性大腸炎や大腸憩室といった病気などさまざまなものがあります。その多くは早期発見ができれば根治できたり、薬だけでコントロールすることが可能です。
日々の生活から腸の調子を整えるとともに、定期的な内視鏡検査を受けることで早期発見につなげることが、健康維持のためにとても有効です。

大腸内視鏡検査は簡単に受けることができて医師が直接腸の中を見る事の出来る検査であり、腸の病気を調べるうえでとても効果的な検査です。大腸がんやその温床となる大腸ポリープは40代に入ると急増する傾向にあり、内視鏡でポリープを見つけ、切除してしまえば粘膜内の早期がんであれば根治させることができます。肺癌やすい臓がんなどと比べると大腸がんは早期発見ができれば確実に根治できるがんであると言えます。大腸内視鏡では直接病変を観察でき、ポリープや病変があれば組織を採取して検査にまわすことができますし、小さながんやポリープであればその場で採ってしまうこともできます。40歳以上になった方、便秘や下痢など腸の不調が続く方、ときどきお腹が痛んだり、張ったりする方、血便が出る方、20歳代の若い方でも血縁者に大腸がんの方がいる場合は、大腸内視鏡検査をお勧めします。
当院では内視鏡検査時の苦痛軽減にCo2送気とセデーション(意識下鎮静法)を実施しています。
これは鎮静剤・鎮痛剤を静脈注射することにより苦痛を軽減して検査を受けていただくものです。
※検査終了後は個人差はありますが大体1時間くらいはベッドにお休みいただき、鎮静剤からの覚醒を確認したうえでおかえりいただきます。鎮静剤の効果が完全に消えるまでは半日ほどかかりますので、検査翌日の朝まで自動車、自転車、バイクの運転などはできません。またふらついて転倒事故につながるような動作は注意してください。
※セデーションは重篤な疾患がある場合など、一部患者さまは対象外になります。

コールドポリペクトミー

大腸内視鏡検査で、病変が見つかった場合、組織の一部を取り除いて病理検査を行い病変が悪性のものか良性のものか確定診断を行うことができます。また検査の際にがん化の可能性があるポリープが見つかった場合、大腸がん予防を目的に切除することもできます。5mm程度の小さいポリープであれば、高周波を使わない器具によりその場で切除が可能です。コールドポリペクトミーは内視鏡カメラを通してジャンボ鉗子で摘み取るか、もしくはスネア鉗子でポリープの根元を絞めて切除する方法で、粘膜下層の損傷が比較的少なく、出血や穿孔の危険性が低いため安全性が高く、外来での治療が可能になります。
術後1週間は禁酒とジョギングなどのおなかに力が入る運動は控える必要があります。
しかしポリープの個数が多い場合や、1cm程度の大きさがある場合は治療後の出血の危険性を考慮して入院しての治療を行っています。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

ポリペクトミーと内視鏡的粘膜切除術(EMR)は、ともに内視鏡の小孔を通して入れた器具の先端に取り付けたスネアと呼ばれる金属のわっかを病変に引っ掛けて締め付け、そこに高周波電流を流して焼き切る方法です。ポリペクトミーは、きのこのように根元にくびれのある病変のくびれの部分にスネアをひっかけて焼き切ります。一方、EMRは病変が平らながんや腺腫を切除するときに行われる方法で、病変直下の粘膜下層に生理食塩水の液体を注入して病変を浮き上がらせて、そこにスネアをひっかけて絞り高周波電流を流して切除するものです。通常のポリペクトミーでは治療ができないような平らな病変でも切除することが可能になります。原則1~2日の入院が必要です。術後1週間は禁酒とジョギングなどのおなかに力が入る運動は控える必要があります。

当院では大腸内視鏡検査に最新鋭内視鏡システムLAZEREO7000を導入しており、2種類のレーザー光を目的に応じてコントロールすることにより、従来のハロゲンランプやキセノンランプの光源に比べて明るく鮮明な画像観察が可能となり、早期のがんや前癌病変の発見率の向上につながります。 細径拡大スコープは観察性能と挿入性が向上し、大腸挿入がよりスムーズになり、患者さまの負担軽減をサポートしつつ、病変の発見のための操作性も向上しています。2極細径のスコープを導入し、以前痛みがあった方の痛み軽減のため使用しております。