進化する、学び。
良質で安全安心な医療、看護を提供するためには日進月歩する技術を常に学び続ける環境が必要です。
私たち看護部では看護部教育委員会メンバーが中心となって計画を立案し、新人ナースもベテランナースも共に成長していけるよう取り組んでいます。
研修・教育体制
新人教育には卒後研修を「ひまわり研修」として年間を通じてカリキュラムを組んでいますし、看護師個々のスキルアップを支援する充実した院内研修(ラダー研修、伝達研修など)の開催を組織しています。
今年度は例年より多くの新人看護師の入職があり、新人教育と定着を目指してサポートしていく事を目標に掲げました。
そこでスタッフ向けの教育方法についての研修を取り入れて皆が同じレベルで指導していけるように取り組みを行っています。
当院はスタッフの年齢の幅がとても広いことが特徴で、同世代同士の横のつながりに加えてときには母親のように包み込むような視点で後輩に向き合うことができる多彩で温かいコミュニーションができることは当院の強みでもありますが、「今どきの若者」とギャップのある層があることもまた事実です。そんな世代間交流をスムーズにする人財育成マネジメントの見地から、主にベテランナースに研修を受けてもらい、それをほかのスタッフにも伝達研修していく試みを始めています。
現場の意見から学び現場の元気につながる試みを行っていきたいと思います。
看護副部長 金 明恵
ひまわり研修
全職員合同の新人研修の後、新卒看護師は1年間を通して卒後1年目研修「ひまわり研修」を通して育成します。
共和病院の一員として基礎的なことをマスターすることが目的です。
最初は何より職場になれることに主眼を置いてオリエンテーションの充実を図っています。学校で習った知識を実践で生かすための技術的なことを習得したり、業務をする上での規則、規約について等テーマ別に、忙しい現場から毎月少し離れて研修をすることで、できるだけ落ち着いた環境で学べるようプログラムを組んでいます。
共に学ぶことで動機としての仲間意識を強化することも大切なテーマです。
ひまわり研修年間スケジュール
- 4月
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- 看護の動向と法人グループ
- 看護技術(清潔と不潔・バルーン交換・導尿・吸引、口腔ケア)
- 医療安全
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- 注射講義・実技
- 地域連携
- ポジショニング・移送方法
- 日常生活援助(口腔ケア・胃ろうケア)
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- 院内感染(消毒法・標準予防策・手洗い法・針刺事故)
- 患者把握 電子カルテ使用法
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- フィジカルアセスメント(基礎編)
- 注射の講義
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- プリセプター制度について
- 5月
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- 摂食・嚥下/患者把握
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- ME機器(ポンプ)・感染対策
- 6月
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- 看護記録
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- 看護必要度
- 7月
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- 緩和ケア(麻薬の取り扱い)・輸血
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- アナムネーゼ
- 8月
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- 薬局実習
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- 救急看護
- 9月
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- フィジカルアセスメント(応用編)
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- 振り返り
- 10月
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- 心電図
- 11月
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- 看護過程・看護診断
- 12月
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- 身体拘束
- 1月
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- 看取り
- 2月
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- 看護観・看護倫理
- 3月
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- プリプリ研修・総括
プリセプター制度
卒後3~6年目程度の先輩ナースが、プリセプターとしてマンツーマンで新人(プリセプティー)と組み、毎日が緊張の連続で自分を振り返る余裕のない新人看護師達に、同じ経験を踏んできた先輩として、時に励まし、時には一緒に考え、共に看護を行うことで、責任や達成感を共有し、新人が主体性を発揮できるよう積極的なサポートを行っています。
また、それぞれのプリセプター同士が集い、定期的な研修を行うことでよりよい指導、助言が行えるよう取り組んでいます。
後輩のやる気をどのように引き出していけるのか、後輩の悩みにどのように応えていけるのか、プリセプターとしての悩みを共有し、共に考えることで、先輩達自身の成長にも大きな役割を果たしています。
新人応援
プリセプターだけでなく新入職員を部署部門みんなで支え、成長できるよう応援しています!
新人さんにとって「はたらきやすい職場」である前に「居心地の良い場所」になることが部門全体のテーマです。新卒さんの名札にはひまわりのシール、中途の新人さんの名札にはクローバーのシールを貼って、その名札を見かけたらどの部門のスタッフも声掛けを行うこと、ウエルカムの色紙を創る等の取り組みを行いました。シールや色紙のデザインはどれもが昨年、一昨年に入職したスタッフの手によるものです。困ったことがあったらいつでも声をかけてね!というメッセージを誰もが発信し、看護部全体でお互いを尊重し、信頼しあえるチーム作りを行っていきます。