ヘルシープラザ

大腸の病気と内視鏡検査

腸は消化・吸収と体に溜まった老廃物を排泄する機能に加えて、病原菌やウイルスから身を守るための免疫機能も全身の60%以上が集中している器官であり、全身の健康と密接な関係があります。腸の働きが悪化すると全身の健康も悪化していく危険があります。  特に食生活の西洋化に伴い、近年、大腸の病気は増加傾向にあります。大腸がんは女性では死亡数の一番多いがんであり、男性でも3位となっています。大腸がん以外にも潰瘍性大腸炎、クローン病といった炎症性腸疾患や虚血性大腸炎や大腸憩室といった病気などさまざまなものがあります。  その多くは早期発見ができれば根治できたり、薬だけでコントロールすることが可能です。  日々の生活から腸の調子を整えるとともに、定期的な内視鏡検査を受けることで早期発見につなげることが、健康維持のためにとても有効です。

大腸内視鏡検査は簡単に受けることができて医師が直接腸の中を見る事の出来る検査であり、腸の病気を調べるうえでとても効果的な検査です。 大腸がんやその温床となる大腸ポリープは40代に入ると急増する傾向にあり、内視鏡でポリープを見つけ、切除してしまえば粘膜下の早期がんであれば根治させることができます。肺癌やすい臓がんなどと比べると大腸がんは早期発見ができれば確実に根治できるがんであると言えます。  大腸内視鏡では直接病変を観察でき、ポリープや病変があれば組織を採取して検査にまわすことができますし、小さながんやポリープであればその場で採ってしまうこともできます。また本来の目的ではありませんが大腸内視鏡を受けることによって便通がよくなるという話もよく耳にするところです。 40歳以上になった方、便秘や下痢など腸の不調が続く方、ときどきお腹が痛んだり、張ったりする方、血便が出る方、20歳代の若い方でも血縁者に大腸がんの方がいる場合は、大腸内視鏡検査を受けましょう。

【コールドポリペクトミー】 大腸内視鏡検査で、病変が見つかった場合、組織の一部を取り除いて病理検査を行い病変が悪性のものか良性のものか確定診断を行うことができます。また検査の際にがん化の可能性があるポリープが見つかった場合、大腸がん予防を目的に切除することもできます。 通常、当院では高周波電流を使用するポリープ切除術の場合は最低でも2泊3日の入院が必要ですが、5mm程度の小さいポリープであれば、高周波を使わないコールドポリペクトミーによりその場で切除が可能です。コールドポリペクトミーは内視鏡カメラを通してジャンボ鉗子で摘み取るか、もしくはスネア鉗子でポリープの根元を絞めて切除する方法で、粘膜下層の損傷が比較的少なく、出血や穿孔の危険性が低いため安全性が高く、外来での治療が可能になります。 しかしポリープの個数が多い場合や、1cm程度の大きさがある場合は治療後の出血の危険性を考慮して入院しての治療を行っています。ポリープの切除も手術の一つですから実施後しばらくの間は制限事項も生じますのであらかじめ患者さんの希望をお聞きして対応するようにしています。

【内視鏡的粘膜切除術(EMR)】 ポリペクトミーと内視鏡的粘膜切除術(EMR)は、ともに内視鏡の小孔を通して入れた器具の先端に取り付けたスネアと呼ばれる金属のわっかを病変に引っ掛けて締め付け、そこに高周波電流を流して切除する方法です。ポリペクトミーは、きのこのように根元にくびれのある病変のくびれの部分にスネアをひっかけて切除します。一方、EMRは病変が平らながんや腺腫を切除するときに行われる方法で、病変直下の粘膜下層に生理食塩水の液体を注入して病変を浮き上がらせて、そこにスネアをひっかけて絞り高周波電流を流して切除するものです。通常のポリペクトミーでは治療ができないような平らな病変でも切除することが可能になります。

当院では大腸内視鏡検査に最新鋭内視鏡システムLAZEREO7000を導入しており、2種類のレーザー光を目的に応じてコントロールすることにより、従来のハロゲンランプやキセノンランプの光源に比べて明るく鮮明な画像観察が可能となり、早期のがんや前癌病変の発見率の向上につながります。 細径拡大スコープは観察性能と挿入性が向上し、大腸挿入がよりスムーズになり、患者様の負担軽減をサポートしつつ、病変の発見のための操作性も向上しています。

当院では内視鏡検査時の苦痛軽減にセデーション(意識下鎮静法)を実施しています。 これは鎮静剤を静脈注射することにより苦痛を軽減して検査を受けていただくものです。 ※検査終了後は個人差はありますが大体1時間くらいはベッドにお休みいただき、鎮静剤からの覚醒を確認したうえでおかえりいただきます。  鎮静剤の効果が完全に消えるまでは半日ほどかかりますので、検査受診日の自動車、自転車、バイクの運転などはできません。またふらついて事故につながるような動作は控えてください。 ※セデーションは重篤な疾患がある場合など、一部患者様は対象外になります。

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