ヘルシープラザ

新年のあいさつ

2015年を迎えて     医療法人 同友会  理事長 辺 秀俊 

 新年あけましておめでとうございます。2015年の未年を迎えました。
 昨年12月に行われた総選挙も政府与党の勝利に終わり、政府は“アベノミクス”を進化させ経済再生を目指しています。しかし成果として誇る雇用と賃金の改善など私たちを取り巻く医療・介護業界には無縁の話題のようで、本年度には介護報酬の9年ぶりの引き下げが検討されています。アベノミクスも多くの問題を抱えており、本当にこの道しかないのか、少子高齢化が進み、格差の拡大する状況を考慮し、再検討していただきたいと思います。
 2015年は戦後1947~49年生まれの団塊の世代がすべて65歳以上の高齢者となります。今後10~20年かけて高齢者人口が急速に増大する時代となり、2025年の65歳以上高齢者人口比率は現在の26%から30%を超し、75歳以上は約20%と予測されています。
 昨年7月から共和病院は、増加する高齢者医療の要求性に鑑み、病棟機能を再編し、急性期病棟と慢性期病棟の間の役割を果たす地域包括ケア病棟を設けました。急性期後、軽症急性期、在宅支援、リハビリテーション等の機能を果たし地域医療を支えていきたいと思います。
 格差・貧困が日本のみならず先進国の課題となっていますが、ゆとりのある高齢者の一方、日本の高齢者貧困率は先進国の中では高く、米国の23%に次いで20%で、ドイツ、イギリスは10%とされています。昨年9月にNHKで放送された“老人漂流社会‐老後破産の現実”の放送は身につまされる内容でした。生活保護以下の年金収入で暮らしている高齢者も多く存在し、病気になっても自己負担分が払えず、受診を我慢し、生活も破綻していかざるを得ないという内容でした。
 現在の日本では所得や資産の格差は若者世代に及び、格差が親から子へとバトンタッチされ、子供の貧困率も徐々に高くなる状況にあります。
 しかし今後は、増え続ける社会保障費を抑えるため医療・介護分野の負担増やサービスの絞り込みが予定されています。昨年4月から70~74歳の窓口負担が2割になりましたが、今年も入院時食事代の引き上げ、後期高齢者の保険料軽減特例の見直し、介護分野でも保険利用料の引き上げ、特別養護老人ホームへの入居制限と相部屋代の自己負担増等々が論議されていき、医療や介護を安心して受けられない状況が作られようとしています。
 社会保障を持続可能なものにするための負担増とは思いますが、消費増税や社会保障の財源に関しては識者の間でも多様な意見が見られます。例えば昨年12・8の日経新聞には、財源に富裕層や大企業への課税強化・増税で捻出し、介護職員の待遇改善により社会保障を充実させれば雇用創出の効果ありとの記事がありました。(伊藤周平:鹿児島大教授)
 何のための社会保障と税の一体改革なのか、社会保障のビジョンを示し、財源逼迫から社会保障の効率化、給付削減ばかり強調される傾向を再考していただきたいと思います。
 私たちは本年も地域の皆さんと共に歩みながら、保健予防・急性期医療、亜急性期から慢性期医療~介護事業に取り組み、地域の皆さんが安心していただける医療・介護を展開したいと思います。
 本年もよろしくお願い致します。

 

 

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